アクティビスト、フェミニスト、クィアとして活動するとある外国大学関係者の生活の中からの視点。(C)flowfree 初めて寄られる方は、カテゴリ:管理人、の”こんにちは”を読んで下さい


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BBM:偏見問題は社会生活全てに影響すると訴える作品

b0058997_18205662.jpgやっと観ました、噂のBrokeback Mountain. 実はハリウッド映画ばかりやる映画館の券で今月までに使わないといけないものがあったのだけど基本的にハリウッド映画見に行かないのでずっとどうしよう、バットマンでも行くかと思っていました。今はMemoir of Geishaもやってるけどもこれじゃなくて楽しめるのないかなーと調べたら隣町ではこの映画券でBBMが観れる、というのが発覚。きっとオスカーにノミネートされたのでこれは人が入ると思われ大きな映画館でも上映するようになったのでしょう。ちなみに以下のオスカーのサイトでなかなか良くまとまった3分程の映画のまとめが観られます。まずCMで始まり、その後にもしかしたら他のノミネートされた映画をやるかもしれませんがBBMは必ず2番目くらいにはやると思います。OSCAR.com - 78th Annual Academy Awards - Flash Streaming Player

だけどいざ友人を誘ったらみんな既に見てるんですねえ。そりゃあこっちでは上映して数ヶ月たってしまってるしクイアの間での噂は凄かったし、さらに中国系の友人にとっては
Ang Lee監督が取った白人だらけのゲイ映画、という意味でも注目モノなんですね。
だから来週結婚する年配Tさんを誘って、是非行きたいといわれたけどもやっぱり忙しいと。結局急に連絡が来た、最近結婚した”ハネムーンは日本で”と話しているゲイカップルと行く事に。このうちの一人とは大学の恩師が同じ縁、そしてそのパートナーは車椅子生活者で私の妹と同じ、という縁で話しが合ったりするので久しぶりに映画ついでに合うことに。以下は直接ではないけど間接的なネタバレありです。

b0058997_18254693.jpgまずこのメインの俳優さん、オーストラリア人ということらしいが演技がうめえ。まず結婚前と後では声のトーンから話し方まで(多分結婚してちょっと落ち着きが出た、とかそういうことかも)。あとホモフォビアが自身にも強く影響している中相手への愛しさを感じて生じる八つ当たり、怒り、罵倒、悔しさ、やり切れなさの表現がまたまた・・・これは演技指導がいいのかもしれないが、ニクイ表現をして、私も抱きしめたくなったねえ。
だけどオーストラリア人の彼のアメリカ保守州のアクセントの真似がめちゃめちゃうまい。これはもちろん演技指導でなされるけどかなりセンスがいいとみた。彼がオスカーでベスト・主人公の役、みたいなのにノミネートされてるのも心から理解できる。

b0058997_18361562.jpgそしてそのオスカーでベスト・脇役みたいな賞にノミネートされてるこの相手役。この人は可愛いしカッコいい。話し方も凄く愛嬌がある。彼が出演してるほかの映画を観たらさらにこの人の演技のうまさがわかるんだと思うんだけど。でもHシーンは正直私はえっ?と思ったな。そんなにすぐそっちの体勢?っていう・・・ まあ初めのとこだけね。あとは自然だったけども。せつなさの表現がなかなか。この俳優さんの他の出演作品をもっとみたい、と思った。

b0058997_18411799.jpgこの女性は主人公の奥さん役で旦那は男性と浮気しているとわかっていながらも口にださず、ずっと表情で感情を訴えている。なんと、この女優さんは実生活のなかで主人公の俳優さんと本当に結婚しているらしいですよ。友人、曰く。で、この女優さんの表情がまたうまい。ちょっと演技の表現のうまさが主人公というか旦那さんと似ているのかも。この女性の演技から、この映画はゲイが差別されている保守的な社会の話し、というだけではなく、ゲイが差別されている影響というのは実はとても広くて愛する家族をも破滅に向かわせてしまう、というのがわかる。同性愛への差別は異性愛の方たちも不幸にするもので、家族、仕事、社会階級(クラス)、生活水準、新しい恋人との関係、人生の終わり方など様々な方向に関係するというのが徐々に感じられる。そうやって見えてくる順序のなかにこの女性の役が重要だった。ゲイの映画できっとあまり注目を浴びないだろう女優さんだけども是非賞を取ってもらいたい。

という感じで結構男性のやるせない感情のぶつかりありに涙しながらも
いらいらして男であんまり感情を口にしない人いるけどこれほどまでにしないもんかね?と
一人で疑問に思ったり。まあ社会がそうさせた、みたいな理解や背景もこの物語の
一部なんだろうけども。結局自分が自分を受け入れられないから色んな人が
迷惑を蒙る、というのも見えてくる。だってやっぱり現実に自分の家族や仕事や
色々なものを投げて全部捨てて愛のためだけに引っ越すのは難しい。
そして実際それまで悩んで10年してやっと引っ越した後一年以内に別れる、という
カップルも少なくない。だけどみんな人間で、それも人生だし、それも経験していいよね、ってことだろう。まあやっぱり幸せに終わればいいけどもそうじゃない結末もあるし。
偏見が一番怖いし、こういう例はまだどこにもある。結婚できてもあるし。
ただこういった作品がオスカーにこれほどノミネートされるのはやっぱり意味深い。
色々と文化が変化しているプロセスなんだと思いたい。

ちなみに友人カップルはコレ観るの2度目で2度目の方が良かった、とのこと。
かなり感情の面をゆっくり感じられたようです。私も是非もう一度くらいはみたいな。
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by flowfree | 2006-02-12 18:58 | 映画:クイア/同性愛